セールスフォースの導入には費用がかかります。使用する機能や期間によって異なる料金プラン、ライセンスの月額料金、導入構築費にかかるコストを徹底解説。本記事では、Sales CloudやService Cloudなどの料金プランや更新費用のほか、CRMのツールの比較した価格も徹底解説します!
Salesforce(セールスフォース)導入費用、料金とは?
Salesforceの導入の際にかかる主な費用は、下記の2つです。
- 構築費用
- ライセンス費用
構築費用は導入時にかかるもので、要件によって価格が異なります。本記事では、月額でかかるライセンス費用を中心に紹介します。
上記画像は、Salesforceの料金表の一例です。画像で示した通り、Salesforceのライセンス費用は下記の3つで構成されています。
- プロダクト
- エディション
- ライセンス
それぞれについて詳しく紹介します。
①プロダクトの価格・費用
上記画像で示した①部分がプロダクトになります。画像では「Sales Cloud」がプロダクト名です。Salesforceでは機能別にプロダクトを設けており、プロダクトごとに料金テーブルが異なります。
Salesforceの代表的なプロダクトを紹介します。
プロダクト名 | 活用できる業務 | 内容・機能 |
Sales Cloud(セールスクラウド) | 営業 | ・CRM ・SFA ・見込み客管理機能 |
Service Cloud(サービスクラウド) | CS | ・CRM ・専用の問題解決コミュニティの構築/公開 |
Marketing Cloud(マーケティングクラウド) | 営業 マーケティング 広報 | ・一括メール配信 ・ソーシャルキャンペーン管理 ・ユーザー分析 ・見込み客獲得/育成のためのマーケティングオートメーション機能 |
Experience Cloud(エクスペリエンスクラウド) | すべての部署 | ・ファイル共有機能 ・モバイル対応機能 ・CSSによるカスタマイズ ・機能企業と顧客を繋ぐ場の提供 |
Tableau CRM(タブローCRM)(旧:Einstein Analytics) | マーケティング | ・Salesforce内全データの分析 |
Salesforce Platform(セールスフォースプラットフォーム) | すべての部署 | ・業務管理のためのモバイルアプリ開発 |
Salesforce Einstein(セールスフォースアインシュタイン) | 営業 マーケティングCS | ・AIによる顧客ごとのレコメンドサービス ・オンラインショッピングの全体管理 |
Quip(クイップ) | すべての部署 | ・情報共有ツール ・タスクやドキュメントの管理/編集 ・コメント機能 ・チャット機能 |
②エディションの価格・費用
上記画像で示した②の部分がエディションです。プロダクトごとにエディションの数や種類は異なります。本記事では、Sales Cloudのエディションを例に挙げて説明します。
エディション名 | 内容 |
Essentials(エッセンシャルズ) | ユーザー数10名までのシンプルなCRM |
Professional(プロフェッショナル) | あらゆる規模のチームに対応する包括的なCRM |
Enterprise(エンタープライズ) | 自社に合わせた細かいカスタマイズができるCRM |
Unlimited(アンリミテッド) | CRM機能とサポートを無制限で使用可能 |
エディションが上がれば上がるほど、使える機能や受けられるサポートが充実します。たとえば、Sales Cloudの場合、「商談管理」機能はすべてのエディションで使用可能ですが、「契約」機能や「見積」機能はProfessional以上のエディションでないと使用できません。「レコードタイプ」機能はProfessionalでは3つまでですが、Enterprise以上のエディションでは無制限です。なおエディションごとの機能制限はSalesforceの料金ページからPDFで確認できます。
プロダクトはひとつの会社で複数導入できる一方、エディションはひとつしか選べません。たとえば、ひとつの会社にSales CloudとService Cloudの両方を導入することはできますが、エディションはどちらか高い方に合わせなければならないということです。Sales CloudではProfessionalを利用して、Service CloudではUnlimitedを使いたいといった場合は、Sales Cloudも合わせてUnlimitedに変更しなければなりません。
また、プロダクトとエディションは使用目的や機能だけでなく、拡張の際にも重要な要素となります。たとえば、マーケティングオートメーション機能のPardotというプロダクトは、Sales Cloudのアドオンです。Sales CloudのエディションがProfessional以上でなければ対象外となります。Salesforce専用アプリのAppExchangeのサービス利用時にも、プロダクトやエディションによって使用できるアプリと使用できないアプリがあります。
どのエディションを選ぶかは、自社でのSalesforceの使用用途により判断しましょう。とはいえ、導入前に自社のみで判断するのはなかなか困難なため、Salesforceの導入パートナーと相談して決めることをおすすめします。QUANZ(クオンツ)ではSalesforce導入前の相談も受け付けております。どうぞお気軽にご連絡ください。
③ライセンス(月額費用)
上記画像で示した③の部分が、ライセンスにあたります。ライセンスとは、ユーザー1人あたりにかかる月額費用です。
たとえば、プロダクト「Sales Cloud」でエディション「Professional」を選んだとしましょう。使用するユーザーが8人の場合、9,000円×8人、つまり72,000円が月額のライセンス費用となります。
ただし、Essentialsのみ上限額が30,000円と定まっています。Essentialsはユーザー1人あたりにかかる月額費用が3,000円で、ユーザー数が最大10名までと制限されているため、3,000円×10人、つまり30,000円が上限となるのです。
ユーザー数は職場の人数とイコールではありません。Salesforceの機能が必要な業務と、関わる人員数からライセンスの数を決定しましょう。こちらもSalesforceの導入パートナーと相談して決めることをおすすめします。
なお導入時にかかる構築費用は、要件の定義から実装、既存システムからのデータ移行や実際の利用者のトレーニングなど、さまざまな作業の合計額です。Salesforceに求める機能や既存システムによって、構築費用は数十~数百万円まで変動します。
QUANZ(クオンツ)では、Salesforceの導入のご相談から導入時の費用の見積、プロダクトやエディションのご提案などをサポートしています。導入後も継続してサポートを行っています。Salesforceの導入で不安な点がある場合は、お気軽にQUANZ(クオンツ)までご連絡ください。
代表的なプロダクトのライセンス費用一覧
本記事で紹介した代表的なプロダクトのライセンス費用について紹介します。すべて税抜価格、年間契約の場合の1ユーザーあたりの月額費用です。
Sales Cloud
Essentials | Professional | Enterprise | Unlimited |
3,000円 | 9,000円 | 18,000円 | 36,000円 |
Service Cloud
Essentials | Professional | Enterprise | Unlimited |
3,000円 | 9,000円 | 18,000円 | 36,000円 |
Marketing Cloud
Marketing Cloudはさらに細かいプロダクトに分かれています。今回はMarketing Cloudの代表的なプロダクト2つ、「Marketing Cloud Customer Data Platform」と「Marketing Cloud Account Engagement(旧 Pardot)」のライセンス費用を紹介します。
Marketing Cloud Customer Data Platform
Corporate | Enterprise | Enterprise Plus |
1,500,000円 | 6,000,000円 | 7,800,000円 |
Marketing Cloud Account Engagement (旧Pardot)
Growth | Plus | Advanced | Premium |
150,000円 | 300,000円 | 480,000円 | 1,800,000円 |
上記以外の「Marketing Cloud Engagement」、「Marketing Cloud Advertising」、「Marketing Cloud Intelligence」、「Marketing Cloud Personalization」などのプロダクトは個別見積が必要です。Salesforce公式サイトからお問い合わせください。
Experience Cloud
Experience Cloudのライセンス費用は、Salesforce公式サイトからお問い合わせください。
Tableau CRM
Einstein Predictions | CRM Analytics Growth | CRM Analytics Plus |
9,000円 | 15,000円 | 18,000円 |
Salesforce Platform
Lightning Platform Starter | Lightning Platform Plus |
3,000円 | 12,000円 |
Salesforce Einstein
Salesforce EinsteinはSales CloudやService Cloudのアドオンです。ライセンス費用は年間契約の場合、1ユーザー当たり月額6,000円です。
Quip
QuipのエディションはQuip Advancedのみです。ライセンス費用は年間契約の場合、1ユーザー当たり月額12,000円です。
Salesforce(セールスフォース)で拡張機能などを使う場合の注意点
Salesforceは、Salesforceのパートナー企業が提供する機能拡張用プラグインをAppExchangeというストアで直接製品にインストールできるようにしています。AppExchangeにはさまざまなプラグインがあり、なかには無料で利用できるものも。しかし注意しなければならない点もあります。
プラグインを使う場合は下記3点に注意しましょう。
- 契約中のエディションで使用できるか
- 料金形態や支払サイトなどが異なる場合がある
- 最新のアップデートに更新されているか
ひとつずつ詳しく解説します。
契約中のエディションで使用できるか
使用しているエディションによっては、AppExchangeからインストールしたプラグインが利用できない場合があります。インストールする前に詳細をチェックし、契約中のエディションで使用できるかを確認しておきましょう。
料金形態や支払サイトなどが異なる場合がある
AppExchangeでプラグインを提供している会社は、Salesforceとは異なる企業です。料金形態や支払サイトなどがSalesforceとは異なる場合があるため、必ずインストール前に確認してください。
最新のアップデートに更新されているか
Salesforceは1年に3回、製品のアップデートを行っています。アップデートの度に機能が増減するため、AppExchangeで提供されているプラグインが最新のアップデートに合っているかを確認しなければなりません。予期せぬ不具合を起こさないためにも、しっかりとチェックしておきましょう。
Salesforce(セールスフォース)と他CRMサービスとの比較
Salesforceとほかの代表的なCRMサービスの料金を比較します。特徴も併せてぜひ導入時の参考にしてください。
サービス名 | 月額料金(1ユーザーあたりの月額) | 無料お試し | 特徴 |
Salesforce | 3,000円~ | あり | ・営業に留まらない業務の効率化 ・シェア率世界No.1 |
Zoho CRM | 1,440円~ | あり | ・無料プランあり ・生産性向上のための機能が豊富 ・外部サービスとの連携可能 |
Hubspot | 5,400円~ | あり | ・ユーザー数/ストレージが無制限 ・シンプルな管理画面 |
eセールスマネジャー | 3,000円~ | あり | ・スマホからシングルインプット可能 ・営業の課題を見える化 |
Pipedrive | 1,500円~ | あり | ・繰り返し業務の自動化 ・リード獲得機能が豊富 |
CRMの基本的な機能を無料や低価格で利用できるのは、メリットに見えるでしょう。しかし、このようなツールにはユーザー数やストレージに制限が設けられていたり、機能が不十分であったりする可能性が高いのです。
多くのプロジェクトを抱えている企業や、長期的な利用を考えている場合は、幅広い業務の効率化を実現できるSalesforceの導入をおすすめします。とりあえずCRMツールを使ってみたい場合などはSalesforce以外をお試しで使用してみるのもありですが、幅広い業務の管理には限界を感じるはずです。限られた社員や制限されたデータの中では、十分にCRMツールの効果を発揮できません。
Salesforceであれば、営業だけでなく他部署の効率化も一緒に図れます。CRMツールの導入による組織全体の効率化を考えているのであれば、Salesforceを強くおすすめします。
Salesforce(セールスフォース)導入のご相談はQUANZ(クオンツ)へ!
世界No.1のシェアを誇るCRMツール・Salesforce。さまざまな機能を組み合わせ、自社に合った効率化を進められるツールです。
Salesforceは導入時の構築費用のほかに、月額でライセンス費用が発生します。ライセンス費用はプロダクトやエディション、ユーザー数によって変動するため、導入時にどれを選ぶかを慎重に判断しなければなりません。
QUANZ(クオンツ)はSalesforce導入の実績を活かし、費用のお見積りから導入のすべてをサポート。導入後のお悩みや機能拡張のご相談にも対応しております。
Salesforceの導入を検討されているならば、ぜひQUANZ(クオンツ)へご相談ください!