こんにちは、第一事業部の福野です。
先日、Salesforce 認定資格の1つである「Salesforce 認定 Data Cloud コンサルタント」を受験し、無事に合格しました。
この記事では、私が受験までに行った学習方法などをご紹介します。
Data Cloud コンサルタントとは
「Salesforce 認定 Data Cloud コンサルタント」は、Salesforce 認定資格のうち Data Cloud 製品の機能・特徴について問われる認定資格です。
以前は Salesforce パートナー企業に所属している方が受験できる Accredited Professional 試験として提供されていましたが、日本では2023年12月より一般の方でも受験できるようになりました。
問題数は60問と他の Salesforce 認定資格と変わりはありませんが、合格点は62%とややボーダーラインは低めとなっています。
Salesforceのコンサルタント系認定資格(Sales Cloud コンサルタントや Service Cloud コンサルタントなど)では、認定アドミニストレーター資格の保有が前提条件となっている場合がありますが、Data Cloud コンサルタントには前提資格はありません。
前提:筆者のスキル
私は Salesforce の経験は弊社で2年半ほどになりますが、Data Cloud 製品はまだ製品名が「Salesforce CDP」だった頃にほんの少しだけ案件で触った程度で、ほぼ経験がない状態から学習しました。
学習時間は約30~40時間ほどでした。
Data Cloud コンサルタントの学習方法
ここからは Data Cloud コンサルタント試験を受験するにあたって、対策したことを紹介します。
1. 試験ガイドを読む
Data Cloud コンサルタント試験に限らない話ですが、まずは試験ガイドを読んで試験範囲を確認しました。
Data Cloud コンサルタント試験の範囲は以下の通りです。この内容だけだとどこが出題されるのかイメージがつきにくいかもしれませんが、Data Cloud の製品理解から、Data Cloud の設定・操作における一連の流れまで幅広く出題されるようなイメージです。
単元 | 出題割合 |
---|---|
ソリューションの概要 | 18% |
Data Cloud の設定と管理 | 12% |
データ取得とデータモデリング | 20% |
ID 解決 | 14% |
セグメンテーションとインサイト | 18% |
データの操作 | 18% |
出題割合としては、「データ取得とデータモデリング」が20%と最も高く、データの取り込みからデータモデルの設計・設定周りは押さえていきました。ただ他の単元も大きな差がなく、実際の試験でも極端にこの内容・単元が出題されているといった印象はありませんでした。
試験ガイドには、参考資料や関連リソースも掲載されており、試験対策のはじめにまずは一読して、ポイントを押さえていきました。
2. Trailhead をクリアする / Data Cloud 環境を触ってみる
Salesforce のオンライン学習サービス「Trailhead」を使用して学習を進めました。
試験ガイドにも推奨コンテンツとして記載されている Trailmix「Unlock Your Data with Data Cloud」を一通り進めていきました。
また、トレイル「Get Hands-on with Data Cloud」は、実際に Data Cloud 環境を操作するモジュールのみがまとめられているため、このトレイルを繰り返し実施して設定・操作方法をつかんでいきました。Data Cloud の Developer Edition (Data Cloud Playground) は有効期限が14日間と使用できる期間が決まっているため、まとまった時間があるときに一気に進めていきました。(有効期限が過ぎても再度新規環境を作成できます。)
3. 動画コンテンツを視聴する
Salesforce Japan の公式 YouTube チャンネルには、Data Cloud の動画がアップロードされているため、そちらの動画を視聴して Data Cloud のイメージをつかんでいきました。
Trailmix に含まれる動画も Salesforce Support の YouTube チャンネルにアップロードされており、字幕を YouTube の自動翻訳機能を使用して繰り返し視聴しました。(英語できるようになりたい…!)
4. ヘルプページを読む
Trailhead や動画コンテンツなどで、よくわからない場所が出てきたときは、Developer Edition (Data Cloud Playground) を実際に操作してみると合わせて、ヘルプページを読んでいきました。
試験を終えて
試験はオンサイト(東京都内のテストセンター)で受験しました。試験中も実際に頭の中で Data Cloud の画面・操作を思い出して解いていく感じで、即答でこれと回答できる問題は多くなかった気がします。また、日本語の解釈も他の Salesforce 認定資格と比べても難しかったです。
問題を解いていた時の感覚としては6割取れているか取れていないか微妙な感じでしたが、提出ボタンをクリックした後に「合格」の文字が表示されて一気に緊張がほぐれました(笑)
一言アドバイス
試験を終えて、ここだけは抑えておいた方がよいという部分があまりないくらい幅広く出題された印象があります。ただ、一つアドバイスできるところでいえば、機能名やデータモデルオブジェクト (DMO) 名は(日本語で受験する場合は)日本語名も合わせて覚えておくことを個人的にはおすすめします。
Trailhead のトレイルに沿って環境を触る場合、英語で Data Cloud 環境を触ることが多くなると思います。しかし、例えば Contact は Salesforce コア製品を触っている方だと「取引先責任者」と読み替えることが多いと思いますが、Data Cloud では「連絡先」と読み替えるのが正しい場合があり、ここで誤った翻訳をしてしまうと問題の理解・選択に迷うような気がしました。
Playground 環境を日本語にしてしまうと、Trailhead でモジュールをクリアできなくなる可能性があるため、一通り Trailhead をクリアしたら日本語に設定しなおして操作してみたりするのがよいかもしれません。
さいごに
Data Cloud は Salesforce 製品の中でも Einstein と合わせて今注目されている製品です。Data Cloud はマーケティングの製品・プロダクトのような側面が強いですが、今後は Einstein 1 Platform のデータ基盤として、少しずつマーケティング以外での活用が増えていくと思います。資格は取得しましたが、これからも Data Cloud の学習・吸収は続けていきたいと思います。
この記事が、これから Data Cloud コンサルタント試験を受験する方の参考になれば幸いです。