Salesforce(セールスフォース)の売上予測で精度の高い数値を目指そう【機能・使い方】を解説

Salesforceの売上予測 機能や使い方を解説 Salesforce
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売上予測とは、一定期間における将来の売上の予測を立てることを言います。企業は正しい売上予測を行うことで、収益化につながるビジネス計画を立てることができます。

しかし、正確な売上予測を行うことは難しく、何をすればいいのかわからないといった悩みを抱えるケースもあるでしょう。

今回は、Salesforce(セールスフォース)を導入した場合の活用法の中でも、「売上予測」に着目して解説します。Salesforceの売上予測機能を利用すれば、精度の高い売上予測を立てることができ、将来的に健全な企業運営を目指すことが可能です。

エクセルなどで売上管理を行っている担当者は、この機能で効率的かつ精度の高い予測が立てられるようになるため必見です。

売上予測とは

売上予測とは、過去の売上高や伸び率などのデータをもとに、将来的な売上の予測を立てることを指します。会社が営業戦略を立てるうえで、重要な指標の一つとなります。また、予測される数値があることで、実績を考慮した売上予測を立てることも可能です。

基本的に売上予測は会社のデータを参考にして作成するため、個人の主観や感覚は含まれません。根拠のあるデータに基づいて、客観的な予測を立てることを目的としています。

売上目標とは違う

売上予測が会社のデータに基づく客観的な数値であるのに対し、売上目標は経営者や管理者の要望・期待が込められる場合も多く、主観的な数値になることがあります。

また、売上目標は各社員の足並みをそろえるものとして、社員一人一人のスキルや成長に合わせて設定されるケースもあり、人によって異なる数値で表される場合もあります。

売上予測と同じようなものと考えられがちですが、混同せずに使い分けることが大切です。

売上予測の重要性

売上予測を立てることは、今後の経営状況に大きく関わり、会社全体に影響を与えます。不確かな売上予測は業績悪化やマイナスイメージなどのリスクを生じる危険性もあるため、注意が必要です。

一方で、正確な売上予測を行うことで人員配置や在庫管理、経営戦略が明確に立てられる点などの判断に活かせるため、適切な対応をとることができます。

売上に伸び悩んでいたり、エクセルなど従来の集計管理の切り替えを検討していたりする場合は、売上予測の方法を見直してみるのもよいでしょう。

次章からは、Salesforceの売上予測機能について詳しくご紹介します。Salesforceの売上予測を活用すれば、経営に役立つ正確な売上予測を立てることが可能です。ぜひお役立てください。

Salesforce(セールスフォース)の売上予測

Salesforceの売上予測では、会社が積み上げた売上に関わるデータをもとに、ある一定期間の売上予測をたてることができます。売上予測を算出するために必要な機能を備えているので、精度の高い売上予測を目指すことが可能です。

Salesforceの売上予測で抑えておきたい基本的な要素は、以下の3つです。

  • 売上予測分類
  • 売上予測種別
  • 売上予測階層

3つの詳細について、それぞれ具体的に解説します。売上予測を円滑に行うために、しっかりチェックしておきましょう。

売上予測分類

Salesforceの売上予測では、会社が持つ商談の集計金額が次の4つに分類されます。

  • Closed(クローズ):商談成立・成約済みの金額
  • Commit(達成予測):確実に完了する商談の金額、または成立した商談の金額
  • Best Case(最善達成予測):成立する可能性が高い商談の金額
  • Pipeline(パイプライン):進行中や未完了の商談の金額

売上予測分類は、商談フェーズや確度に応じて上記の4つに割り当てられます。各フェーズに対しての売上予測分類はデフォルトで決められていますが、ユーザーが編集して決めることも可能です。

たとえば、商談フェーズの「最終交渉」を「最善達成予測」に分類した場合、最終交渉の金額は最善達成予測の売上予測金額に含まれます。

また、商談フェーズが「不成立」となった場合は、売上予測から除外されるため、どの売上予測分類にも含まれません。

売上予測種別

Salesforceの売上予測では、売上予測種別を設定して売上予測を計算することが可能です。

売上予測種別を作成する際は、主に以下のデータが必要になります。

  • オブジェクト:商談、商談商品、商談分割など
  • 基準(項目):金額、収益、数量、数値など
  • 日付種別  :完了予定日、カスタム日付

上記以外にも、グループや階層を含むさまざまなデータを設定して作成することで、関係性の高い情報を収集し、売上予測を表示することができます。 複数の売上予測種別を使用したい場合、最大4つまで有効化が可能です。売上予測ごとにデータを組み合わせて作成し、予測を表すことができます。

売上予測階層

Salesforceの売上予測では、売上予測機能を調整できる階層(領域)が決められており、階層に基づいて使用できるユーザーを決定します。ユーザーは、会社内の役割や任務によって売上予測階層に追加されたり、削除されたりします。

たとえば、直属の部下がいない営業担当が営業マネージャーになった場合、売上予測マネージャーとして売上予測階層へ追加されます。追加されたユーザーは、自分以外のユーザーの売上予測と商談を表示することができ、さらに売上予測の調整を行うことも可能です。

調整された売上予測は、調整したマネージャーと階層内に含まれるユーザーのみ閲覧ができるため、誰でも確認できるわけではありません。売上予測階層は一部のユーザーが対象となることを理解しておきましょう。

Salesforce(セールスフォース)の売上予測の設定【使い方】

Salesforceの売上予測の設定には、主に4つのステップに分けることができます。

  1. 売上予測の有効化
  2. 売上予測(売上予測分類)の設定
  3. 売上予測の調整
  4. 売上目標値の設定

それぞれの手順を、順番に確認していきましょう。

1.売上予測の有効化

まずは、売上予測の有効化を行います。

「設定」から入り、機能設定→セールス→売上予測→売上設定の順で選択し、「売上予測を有効化」にチェックを入れます。

有効化にチェックしたら、売上予測の期間を決めましょう。「デフォルトの日付範囲を選択」から進めていきます。

  • 売上予測の期間:毎月または毎四半期(3か月ごと)
  • 開始日と表示延長期間:それぞれ期間を入力

すべて入力したら、「目標を表示」にチェックを入れ「保存」をクリックします。有効化の手順は以上で完了です。

売上予測を無効化にすると、一部の機能によるデータが消去される可能性があります。データを保管する場合は、無効化する前にエクスポートの処理を行っておきましょう。

2.売上予測(売上予測分類)の設定

続いて、売上予測(売上予測分類)の設定手順を解説します。

「設定」を選択し、「オブジェクトマネージャー」→「商談(オブジェクト)」→「項目とリレーション」→「売上予測分類」の順番に進みましょう。

表示された「売上予測分類」の詳細について、確認または編集ができます。商談フェーズごとの売上予測分類への対応付けも、このページから変更が可能です。

3.売上予測の調整

次に、売上予測の調整について設定を行います。売上予測の調整では、できる限り正確な売上予測を生成できるように集計値を調整します。調整することで目標達成に向けてどの段階にいるのか、より正しく判断することができます。

まずは、ユーザーの情報変更ページで「売上予測を許可」にチェックを入れます。「設定」から「管理」→「ユーザー」の手順で、ユーザー情報を編集してください。

他にも、自分のアカウントへログインし、アイコンをクリックして「設定」→「私の個人情報」→「高度なユーザーの詳細」の手順で設定することも可能です。

売上予測の調整を有効にすることで、売上予測種別ごとの設定や最大4つまでの追加が可能になります。

最後に、ユーザーのプロファイルで「売上予測の上書き」にチェックを入れます。

「設定」→「管理」→「ユーザー」→「プロファイル」の順番で進んでください。

以上の設定により、売上予測値の任意調整を行うことができます。

「売上予測の上書き」の権限が付与されているユーザーは、画面上から直接、自分の売上予測の修正も可能です。

4.売上予測目標の設定

売上予測目標では、月別や四半期別で営業チームや営業担当への売上目標を設定することができます。

「設定」から「クイック検索」で「売上予測目標」を検索し、選択します。
「目標を表示」をクリックして設定する対象ユーザーを選び、「選択した行を編集」から目標値を設定しましょう。

「売上予測タブ」から右上の「設定」を開き、「目標列を表示」をクリックしたら設定は完了です。

売上予測目標の設定には、「目標を管理」の権限が必要です。また、編集できるのは直属の部下の目標のみであり、自分の目標は設定できないため注意しましょう。

Salesforce(セールスフォース)の売上予測データを使用したレポート作成

Salesforceでは、売上予測データをもとに売上予測金額や数値の合計をグラフ化し、レポートを作成することができます。

グラフを作成することで、よりわかりやすく売上予測データを表示することが可能です。

売上予測レポートを使用する際は、はじめにシステム管理者がカスタムレポートタイプを作成する必要があります。カスタムレポートタイプを作成することで、売上予測レポートを簡単に仕上げることができます。

カスタムレポートタイプの作成・更新・削除を行うシステム管理者は、「カスタムレポートタイプの管理」の権限が必要になるため、あらかじめ確認しておきましょう。

まとめ

今回は会社が行う売上予測の重要性と、Salesforce(セールスフォース)の売上予測機能について詳しく解説しました。

Salesforceの売上予測機能を利用すれば、売り上げ状況や達成率がいち早く把握でき、適切な売上予測を立てることが可能です。また、過去のデータをもとに具体的な指標を割り出せることから、収益化につなげることもできます。

ぜひ、Salesforceの売上予測機能を上手に活用して、業績アップを目指しましょう。

売上予測機能の設定が分からない、活用の仕方が分からないといったお悩みがある方は、当社にてサポートさせていただきますのでお気軽にお問い合わせください。

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