SFAとセールスフォースの違いは?SFAは営業を管理するシステムで、CRMは顧客を管理するシステムです。これらを一体化させているのがSalesforceです。
この記事ではSFAとCRMが両方使えるSalesforceのほか、同じようなサービスを持つ8社のツールを徹底比較します。SFAとCRM基礎知識、選び方、導入する際のポイントもあわせて解説します。
SFAとは営業活動を可視化し、CRMとは顧客を可視化するシステムのこと
営業活動の効率化を進める前に、SFAやCRMの意味について把握しておきましょう。
SFA(Sales Force Automation;営業管理システム):営業活動の生産性を向上させるシステム
CRM(Customer Relationship Management;顧客管理システム):顧客情報を管理して顧客満足度を高めるシステム
簡単に言うと、SFAは営業活動を可視化し、CRMは顧客を可視化するシステムです。従来の営業活動では、ノウハウや顧客情報が営業担当者ひとりひとりの手元にある状態でした。SFAやCRMを導入すると、営業活動に関するすべての情報が一元管理できるようになるため、営業活動の効率化だけでなく、営業プロセスの改善やそれぞれの顧客に合ったアプローチができるようになります。
SFAやCRMについて詳しく知りたい方は、こちらの『【完全版】Salesforce(セールスフォース)とは?機能や導入のメリット、陥りがちな落とし穴、事例まで徹底網羅』もぜひご覧ください。
SFAやCRMに求められるものは生産性の向上や業務の効率化です。導入の際は自社に必要な機能が備わっているかはもちろん、使いやすさや困ったときのサポートの有無なども含めて検討しなければなりません。長期にわたって使い続けられるよう、コスト面にも注意しましょう。以上のことを踏まえ、SFA/CRMツール導入時にチェックすべきポイントを紹介します。
- 概要
- 特徴
- 価格
- 機能
- 外部ツールとの連携
- サポート
本記事ではこの6つのポイントに着目し、セールスフォースを含めた競合8つのSFA/CRMツールを紹介します。
CRM,SFA領域でセールスフォースの競合といわれる主なツールとなるので参考にしてみてください。
SFA/CRM活用におすすめのツール7選(Salesforceの競合を比較)
今回はセールスフォースの競合となる7つのSFA/CRMツールを紹介し、以下の6つのポイントから比較していきましょう。
- Salesforce Sales Cloud(セールスフォース セールスクラウド)
- Microsoft Dynamics 365 Sales(マイクロソフト ダイナミクス365セールス)
- Senses(センシーズ)
- GENIEE(ジーニー) SFA/CRM
- eセールスマネジャー
- kintone(キントーン)
- HubSpot(ハブスポット)
競合のツールを表にまとめると次のようになります。
月額料金 | 案件管理 | 顧客管理 | 日報管理 | 行動管理 | スケジュール管理 | 名刺管理 | 通知機能 | メール一括配信 | データ分析レポート | 外部ツールとの連携 | |
Salesforce Sales Cloud | 3,000円~ | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ |
Microsoft Dynamics 365 Sales | 7,070円~ | ○ | ○ | △ | ○ | ○ | △ | ○ | △ | × | ○ |
Senses | 25,000円~(5ユーザー分) | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | △ | ○ | × | ○ | ○ |
GENIEE SFA/CRM(旧称:ちきゅう) | 1,480円~ | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | × | ○ | ○ |
eセールスマネジャー | 3,000円~ | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ |
kintone | 780円~ | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ |
Hubspot | 5,400円~(2ユーザー分) | ○ | ○ | △ | ○ | ○ | ○ | ○ | △ | ○ | ○ |
ひとつずつ詳しく解説していきます。
1.Salesforce Sales Cloud(セールスフォース セールスクラウド)
株式会社セールスフォース・ジャパンが提供するクラウドサービスです。Salesforce Sales Cloudは世界No.1のシェアを誇るSFA/CRMツールで、充実した機能とカスタマイズ性の高さが特徴です。SalesforceはSFA/CRMツール以外にもさまざまなプロダクトを提供しているため、営業活動だけにとどまらず、社内の情報を一元管理できるという大きなメリットがあります。
価格はエディションによって異なりますが、1ユーザーあたり月額3,000円から利用できます。営業だけでなく、カスタマーサービスやマーケティングにも役立つ多くの機能を搭載しており、他ツールとの連携も可能です。
料金についての比較記事はこちらご確認ください。
参考:Salesforceの費用はどう決まる?他CRMツールとの料金も比較
サポートはSalesforce認定のパートナー企業から受けると良いでしょう。弊社QUANZ(クオンツ)もSalesforceから認定を受けたパートナー企業です。Salesforceの専門家として、導入から長期にわたり、ビジネスをサポートいたします。
2.Microsoft Dynamics 365 Sales(マイクロソフト ダイナミクス365セールス)
Microsoft社のFA/CRMツールで、「アプリ」という単位でサービスを区切り、提供しています。Microsoft Office製品と簡単に連携できるのが最大の特徴です。
1ユーザーあたり月額7,070円から使用可能。利用する人数が多ければ多いほど、1ユーザーあたりの月額使用料は安くなります。機能は多岐にわたり、営業活動を包括的にカバー。自社に合ったカスタマイズも可能です。サポートはMicrosoft社から直接受けられます。
3.Senses(センシーズ)
株式会社マツリカが提供する、比較的新しいSFA/CRMツールです。取引先の企業情報やプレスリリースなどを自動で取得したり、グループウェアとの連携で入力は最小限に抑えたりなど、現場の社員の負担を軽減する機能が特徴です。
5ユーザーまでであれば、月額25,000円から使用可能です。14日間の無料トライアルも用意されており、有料版へのデータの引継ぎもできます。
サポートはSensesの専任スタッフが担当しています。基本的にサポートは無料で利用可能です。Sensesの導入・運用に関する課題解決を専任のカスタマーサクセスマネージャーに依頼する場合は、有償プラン(プレミアムサポートプラン)の契約が必要になります。
4.GENIEE(ジーニー) SFA/CRM
株式会社ジーニーが提供する国産営業管理ツールです。以前は「ちきゅう」という名称で同ツールを提供していました。
GENIEE SFA/CRMの大きな特徴は、シンプルな操作性です。「誰でも使える」ように、入力も分析も直感的に行えるよう配慮されています。
1ユーザーあたり月額1,480円から使用可能で、低価格で導入できるのも魅力です。ただし、最低10ユーザーからの契約となるため、小さな企業での導入は難しいかもしれません。15日間の無料トライアルも用意されています。サポートはメールやチャットで受け付けています。
5.eセールスマネジャー
ソフトブレーン株式会社が提供するeセールスマネジャーは、利用継続率95%と高い定着率を誇るSFA/CRMツールです。導入から定着まで、専属チームが徹底フォローするだけでなく、その後も手厚いサポートが受けられるとあって、ユーザーからも高評価です。
一度の情報入力(シングルインプット)ですべてに自動反映(マルチアウトプット)できる機能を搭載。出先からスマートフォンでも入力できるため、営業現場と社内でリアルタイムにコミュニケーションが取れます。
1ユーザーあたり月額3,000円から使用可能ですが、SFA/CRMに必要な基本機能をすべて利用したい場合は月額11,000円のスタンダードプランをおすすめします。導入の相談から定着まで、そしてその後の運用についても手厚いサポート体制が整っているのも特徴です。
6.kintone(キントーン)
テレビCMでも目にする機会の多いkintone(キントーン)。国内大手企業も導入しているSFA/CRMツールです。
データの「見える化」を意識した設計で、一画面でチームの仕事を把握できるのが特徴です。メンバーとのやり取りもSNSのような感覚で行えます。豊富なAPIやプラグインなど、100種類以上の連携サービスが用意されているため、自社に合ったカスタマイズも可能。スマートフォン向けアプリもあるため、いつでもどこでも必要な情報にアクセスできます。
1ユーザーあたり月額780円から使用可能ですが、おすすめは月額1,500円のスタンダードコースです。なお、契約は最低5ユーザーからになります。スタンダードコースのみ30日間の無料お試しも可能です。
導入前後はサイボウズ公認の協力企業(パートナー)からのサポートを受けられます。運用や活用を学ぶための勉強会コミュニティもあります。
7.HubSpot(ハブスポット)
HubSpot(ハブスポット)はアメリカの企業が提供するSFA/CRMツールです。世界120か国以上で135,000社以上が導入しており、グローバルな人気を誇っています。
Hubspotの最大の特徴は、無料で使える機能が豊富なところです。とくにCRMツールはほぼ無料と言っても過言ではありません。まずは無料で試してみて、有料版にアップデートするのもよいでしょう。
有料プランは1ユーザーあたり月額2,700円から利用可能ですが、最低2ユーザーの契約が必要です。つまり、最低でも月額5,400円からとなります。海外発のツールですが、サポートは日本語で受けられます。
SFA/CRMツールを選定、導入する場合のポイント
自社に合ったSFA/CRMツールを選定する際、どのようなところに着目したら良いのでしょうか。今回は5つのポイントを解説するとともに、それぞれのおすすめのツールを紹介します。
- 導入・運用のしやすさ
- 目的と用途があっているか
- 現場の負担を減らすための機能の有無
- 導入コスト、維持コスト
- 導入支援・サポートの有無
ひとつずつ見ていきましょう。
導入・運用のしやすさ
評判の良いSFA/CRMツールでも、自社に合っているかどうかは分かりません。導入やその後の運用のしやすさはツール選定のための大きなポイントです。
はじめてSFA/CRMツールを導入するならば、導入支援が整っているツールが安心です。既存システムから新たなSFA/CRMツールへ移行する場合も、そのフォロー体制が整っているところを選びましょう。
導入・運用のしやすさという観点からは、Salesforceがおすすめです。Salesforceは認定パートナー企業が導入支援やアフターフォローを担当しています。認定パートナー企業を選ぶ手間はかかりますが、長期的にフォローしてくれるところを選ぶと定着率も上がるでしょう。
QUANZ(クオンツ)も認定パートナー企業のひとつであり、Salesforceのエキスパートとして導入のご相談から運用中の課題解決まで対応しています。御社の社員へのトレーニングや既存システムからのデータ移行もおまかせください。誠心誠意、導入時の運用担当者や現場の負担を減らすサポートをいたします。
目的と用途があっているか
SFA/CRMツールと一口に言っても、企業ごとに利用用途はさまざま。顧客情報ひとつをとっても、顧客ごとのプロモーションを作成したいのか、売上予測を立てたいのかなど、目的によって使用する機能は異なります。
企業全体でひとつの情報をさまざまな用途に使いたい場合は、Salesforce Sales CloudやMicrosoft Dynamics 365 Salesがおすすめです。ただ顧客情報をデータベース化したい場合は、kintoneやGENIEE SFA/CRMを使うとコストが抑えられます。
導入前に、どのような目的でSFA/CRMツールを利用するのかを明確にしておきましょう。利用する範囲を明確化すると、どのツールを選べばよいかも自然と絞り込めます。
現場の負担を減らすための機能の有無
SFA/CRMツールを導入して成果を出すためには、現場の社員の協力が欠かせません。どのツールも日々の正しい情報の入力とデータの蓄積が重要だからです。
たとえば、営業担当者が毎日名刺を手入力するのはかなりの負担です。名刺をスキャンして自動入力してくれる機能があると、その手間が省けます。外部連携ツールから情報を取り込める機能もおすすめです。現場の入力の負担が減ると、定着率も上がるでしょう。
現場の負担を減らすための機能という観点からは、eセールスマネジャーがおすすめです。一度の情報入力(シングルインプット)ですべてに自動反映(マルチアウトプット)できる機能を搭載しており、いつでもどこでも最新の情報を入力・確認できます。
導入コスト、維持コスト
SFA/CRMツールの多くは、1ユーザーあたりの月額料金を提示しています。年間契約や最低契約ユーザー数などの縛りがあるところが多いため、料金表は必ずチェックしてください。
世界No.1のシェアを誇るSalesforce Sales Cloudは、1ユーザーあたり月額3,000~36,000円と、エディションによってかなりの幅があります。最初は自社に合った機能だけを導入して、コストを抑えましょう。
「とりあえずSFA/CRMツールを使ってみたい」なら、HubSpotがおすすめです。CRMの機能はほぼ無料で使えるため、今後ほかのツールを導入するかどうかの目安にもできるでしょう。ツールによっては無料お試し期間を設けているものもあります。使ってみたい機能がある際は、ぜひ活用してください。
導入支援・サポートの有無
初めてSFA/CRMツールを導入する際は、サポートが手厚いところを選びましょう。導入時の相談からアフターフォローまで対応してくれる窓口があるところだと安心です。
ツールによってはサポートの期間が決まっていたり、有料のサポートしかなかったりする場合もあります。また、海外発のツールのサポートデスクは日本語に対応していないおそれもあります。導入前に必ずサポートの充実度を確認しておきましょう。
サポートの手厚さという観点からは、eセールスマネジャーがおすすめです。導入から定着まで専属チームが対応してくれます。
Salesforce Sales Cloudのように、パートナー企業が導入支援やサポートを担当しているツールもあります。QUANZ(クオンツ)もパートナー企業のひとつで、Salesforceの導入からアフターフォローまで対応。QUANZ(クオンツ)はSalesforce導入の豊富な実績を活かし、御社に合った機能やカスタマイズをご提案します。アフターフォローとして、導入後の課題解決や拡張機能のご相談も受け付けております。
なぜSalesforce(セールスフォース)なのか?
ここまで紹介してきたポイントを踏まえ、QUANZ(クオンツ)ではSalesforce Sales Cloudの導入をおすすめしております。世界でも圧倒的なシェアを誇るSFA/CRMツールで、大手から中小企業まで、さまざまな会社が導入しているSalesforce Sales Cloud。その強みを改めて紹介します。
- 世界で150,000社以上が導入
- 初期費用なし
- 機能・サービスの充実
- 4,000以上のビジネスアプリの提供
- 自社に合ったカスタマイズが可能
- 独自アプリケーションの開発が可能
- 外部ツールとの連携可能
- 利用範囲に合った料金プランを選択可能
- いつでもどこでも利用できるクラウドサービス
- 万全なセキュリティ
QUANZ(クオンツ)はSalesforce Sales Cloudをはじめ、Salesforceのプロダクトの導入をサポートしています。
SFA/CRMツールはSalesforce(セールスフォース)がおすすめ!
今回はセールスフォースの競合となる8つのSFA/CRMツールを紹介しました。SFA/CRMツールは長期的な運用で成果に繋げるツールです。導入の目的やコストなど、さまざまなポイントを総合的に検討したうえで、自社に合ったツールを選びましょう。
QUANZ(クオンツ)では充実した機能面や企業ごとにカスタマイズ可能な点などから、Salesforce Sales Cloudの導入をおすすめしております。Salesforce導入に関するご相談も受け付けておりますので、ぜひお気軽にご連絡ください。